例えば北朝鮮ミサイルに関するこんな記事



この記事を書いた人は、かつてMSNのサイトでコラムを書いていたこともあるので、聞き覚えのある人も多いことでしょう。
最初に氏のコラムを読んだときは、蒙を啓かれた心持ちでしたが、後にインターネットが普及して、より多くの情報に接する機会を得るようになると、なんかこの人の言っていることはちょっと偏っているなと感じてきました。

どういう方向に偏っているかというと、アメリカ民主党ユダヤソサエティにです。

どこらへんからが、氏の偏向を疑うターニングポイントになったのかは詳しく覚えていませんが、反戦、ブッシュ批判、オイルメジャー批判、親中国、多極化社会指向などを掛け合わせてみると、考え方がアメリカのWASPではなく、ユダヤ系に近いことが分かってきます。

それに、氏は夫婦そろってユダヤ系のスカラシップを使ってアメリカの大学に留学しています(ただし若い時期ではないですが)。

そういうバイアスがかかっている氏の記事を読んでみると、興味深い点がいくつか出てきます。

@北朝鮮は、6ヶ国協議ではなく、アメリカとの2国間で交渉して、現体制、少なくとも現政府高官の身分を保証してもらいたい(が、アメリカはそれを蹴った)。

Aアメリカは北朝鮮との2国間協議を望んでおらず、6ヶ国協議のなかで、特に中国に先頭に立って北朝鮮の手綱を握ってもらいたい。

B今回、北朝鮮がミサイルを発射したのは、アメリカが2国間協議に応じなかったから。

Cアメリカ及びアメリカの同盟国(日本、韓国)のMDはザル。まったく使い物にならない。

Dブッシュ政権は、反米的な傾向が強い中東諸国やロシアに対しては、相手方の反米傾向を煽り、反米諸国を結束させることで、多極化を推進している。


乱暴に要約すると、
中国やロシアにもっと発展してもらって、たくさん金を使ってもらいたい。

MDは使い道がないから開発しないというクリントン路線を評価する記事を書いている。

なぜならロシア、中国といった、もともと核弾頭付きのICBM(大陸間弾道ミサイル)を持っている国との間では、お互いに核戦力は持っていて、自分が撃ったら自分も撃たれるから、核弾頭ICBMは抑止力ではあっても、実際に使える戦力ではない。
それは北朝鮮の場合でも同じ。だから軍需産業を儲けさせるだけのMDは開発しない(軍需産業は共和党の支持母体)

微妙にブッシュ政権には崩壊してもらって、北朝鮮は中国に面倒見てもらいたいというニュアンスの結論になっている。

と言うように、現ブッシュ政権の考える方向とは随分違うことを書いています。

もちろん我々の社会には報道の自由があるので、何を書こうと構わないのですが、アメリカのアイビーリーグのマスターを取ってきて、世界のマイクロソフトのサイトでコラムを書いている人が、「MDは全く役に立たない」、「北朝鮮を現状のままで放置か韓国と統一ではなく、中国の支援を受けて中国が面倒みて崩壊を防ぐべきだ」と言ったら、朝日新聞や日経新聞の社説に書いてあることよりも、氏のサイトの記事を支持する人が多くなるかも知れません。

ここで氏の記事に対する反論まで書いてしまうと、かなり長くなるので、今日はここまでにしておきます。



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